おもちゃの話

 子供の頃なりたい職業って何でした?僕は「おもちゃ屋」です。なぜおもちゃ屋かについて話します。ていうか話せば短い話です。「おもちゃで遊びたいから」です。子供の頃って単純な図式が頭に浮かぶわけじゃないですか。おもちゃ屋ならおもちゃで遊べる、ケーキ屋だったらケーキを食べられる。私はひとこと言いたい「世の中そんなに甘くない」って子供の夢、壊してどないすんねん。子供の頃、おもちゃ屋といえば「アポロ」という名前の近くの店でした。それか笹塚にある「パンドラ」です。子供のお金で買えるおもちゃといえばメインは「プラモデル」ですね。僕が好きなのは「ロボダッチ」です。みんな知ってるかな。ホント、プラモデルから生まれたキャラクターって感じ。なぜか惹かれるものがあったので。大島、小島、秘密島とか、大木とか戦艦とかシリーズがあってねぇ。いやー、子供心を奪ってましたね。「プラモデル」と言えばガンプラと言われますが、僕の中では「ロボダッチ」の方が上でしたね。もちろん、ガンプラにもはまりましたよ。アムロのプラモデル買うくらいね(笑)。1/60のゲルググは良かった。ホント欲しい菌が頭を埋め尽くすほど。1/144のジムは色塗って本格的に作った。ジオラマセットなんてのも作ったね。好きなシーンはジムの腹部を貫くズゴックのシーンです。好きなキャラはやっぱりグフ。ドダイも買いましたよ。乗せましたよ。実はTVシリーズは全然見てません。興味無かった。むしろガンプラへの興味の方が強かった。原作に30万倍ぐらい好きだったのは「プラモ狂四郎」です。毎回、無茶な改造をするのですが、グフのヒートロードは本気で作りましたよ。ハンダを巻いて、何の意味もないんですけど。そして怒られましたよ「ハンダを無駄に使うな!」ってね(涙)。まー、誰にでもある淡い思い出ですね(無いって)。プラモデルは「ロボダッチ」か「ガンプラ」の2本柱でしたね。ロボダッチの方が原作が無い分(あるのかな?)、僕の中では勝ちです。子供のお金では1/60のゲルググなんかは気軽に手に入るものではなく、僕がこれを手にいれるのはもっと先のお話。もっと手軽に手に入って嬉しいもの、それはガチャガチャ。これはホントにはまりましたね。いわゆる「キン消し」です。スーパーカー消しゴムには全然興味なかったけど(ちゃんとボールペンで遊んだけどね)、キン消しはホントに惹かれました。こちらも原作よりキン消しが先でした。毎日、おばあちゃんからもらう100円はキン消し3体へと返信したのです。これならお婆ちゃんがガチャガチャ勝った方が儲かるのではってくらいに(苦笑)。キン消しはケンタッキーのパーティーバーレルいっぱいに溜まりました。全種類集めるというコレクター心が強くなっていくのです。もー麻薬状態ですね。一時期、弟がビックリマンチョコにはまって、僕はおこぼれのチョコレートを食べまくってた時期がありました。あのシールも子供心をつく品ですね。シールをとって、チョコを捨てるという社会現象まで引き起こして、いけませんね。ビックリマンのチョコ美味いじゃん。僕は「まじゃりんこシール」を数枚集めて、すんげーいっぱい集めてる人を見て冷めました。こういうのは上の人を見ると、「なんでこんなに集めてるんだ?・・・俺も」って思って冷めますね。ほら、ホームページとかだって、なんかマニアックなコーナー作ろうって思うと、俺の思想よりマニアックなページがあって冷めて、リンクでも貼って終わりってのがあるでしょ。五分五分くらいなら、こいつより、いーもの作ろうって思うかもしれないけど、「無理」って思ったら冷めるね。僕も「フルハウスのコーナー」を作って、1話ずつ中身を書いていこうって思ったら、既にあってやめた。話を戻してっと。キン消しね。あれは消しゴムから原作に発展した。初めて買ったのは12巻。バッファローマンとスプリングマンのタッグが、キン肉マンとモンゴルマンのタッグと闘うところです。こんなところから初めて見たら冷めるって思うかもしれないけど、俺は燃えた。そしてジャンプを毎週買った。ジャンプはバッファローマンがシャッター明けて、阿修羅マンと闘うところからです。それ以来、スラムダンクが最終回するまで買い続けました。いやー、スラムダンクは面白かった。1週間の話が30秒くらいの出来事だからね(笑)。ま、とにかくキン肉マンは全巻そろえて、面白く無いけどキン肉マンII世まで買い続けたりしてます。おもちゃの話じゃないので、戻しましょう。ガチャガチャと言えば、キン消しって感じでしたが、一時期スライムみたいのがあたるガチャガチャにもはまりました。懐かしいなぁ。そう何が言いたいかと言うと、子供の金銭感覚ですよ。子供の金銭感覚を征した者はおもちゃ界を征する。なのです。でも安いものばかり作ってればいいってもんじゃないのです。子供には「こどもの日」「誕生日」「クリスマス」という3大おもちゃ買ってくれる日があるのです。ここでは1万円級のものを買えるのです。ぼくら兄弟もそうなのです。ここぞとばかりにおねだり。弟は1万円弱の超合金を3体もってましたね。兄貴は「カセットビジョン」を購入。「ケラケラ笑うインベーダー」、「木こりの与作」と「パックマン」。木こりの与作は一大ブームになりましたね。TVゲームでここまでできるとは素晴らしい。なわけないやん。そうです、僕の誕生日でおもちゃ界は崩れました。「ファミコン」全盛期です。初めて買ってもらったポパイ。美しい画面。カセットビジョンのそれとは違う。毎回毎回、ソフトが出るたびに驚かされる。ディスクシステムのZELDAにはまり、ドラクエにはまり、女神転生IIまでやり続けた。このファミコンに勝るおもちゃを作るのは至難の業なのです。スーパーマリオの登場以来、子供はみんなTVゲームに夢中。実際、この間に発売された「おもちゃ」というものに記憶がない。「素敵な片思い」というドラマを知ってますか?売れないおもちゃクリエーターの柳葉敏郎と中山美穂のお話。このドラマ見て、やっぱり子供はTVゲームで育ったらダメだ。おもちゃで育たないとなどと思ったりしました。でもこのTVゲーム時代。ファミコンもスーファミ、NINTENDO64っとだんだん素晴らしくなってきました。Nintendo64のZELDAはホント凄かった。ゲームキューブは今のところ魅力を感じてないけど、ZELDA出たら買っちゃうかも。Game Boy、Game Boy Advanceも大当たりです。任天堂以外も、PC-Engine、SEGA Satarn、Dreamcast、Play Station、Play starion2、X BOXと、不況の中、TVゲーム業界はホント生きが長い。衰えを知らないですね。ゲームソフトもどんどん進化して行ってます。昔はドット絵が動いて、ゲームになってりゃ、発売して売れるって時代もあったけど、今はポリゴンばりばりで何か凄いものを感じさせないと売れないですね。ソフトが多すぎてますからね。この前、ひさびさにファミ通を買いました。700号記念だって。創刊号からちょっと買い続けた時代があったけど、ファミ通も生きが長いね。この700号、ほとんど知らないゲームですね。ゲーム機はネットワーク時代になってますね。ネットワークでゲームはいろいろなケースがあるから、デバッグも辛いだろーなぁ。売る方も大変。とは言うものの、やっぱりTVゲーム人気は凄い高いということが証明されているわけですね。このなかで、いわゆる「おもちゃ」を売るのは絶対難しいよ。って思ってたら、最近はおもちゃブームが復活してきているそうです。その代表が最新のベーゴマ「ベイブレード」です。日経ビジネスのアソシエによると、ベイブレードは累計で3650万個を売り、2002年3月期の売り上げは120〜130億円に及ぶ見通しだそうです。これを開発した真下さんは38歳で取締役です。彼曰く「ヒットの方程式がある」のだそうです。「伝承玩具に最新の味付けをするとヒットの確率が高まる」である。そういえばヨーヨーもベアリングでブームになったなぁ。そん時、「次はけん玉だ」宣言をした私ですが、全然ブームこないなぁ。いや、きっとくるよけん玉ブーム。そう、まだ「最新の味付け」部分ができてないんだ。ヒモの部分が形状記憶ヒモみたいな・・・。いや、とにかくくるよけん玉ブーム。「ケンダマーズ」とか言ってさ・・・きっと。いや、僕の言いたいのはけん玉ブームが来るじゃなくて、真下さんのように子供の心を惹く何かを作るのって楽しいですよね。現在、省庁関係にインターネットの法人サービスを提供している訳ですが、やっぱり子供相手の仕事がしたいと思ったりする時もあります。もし自分が会社を作るのなら、子供の心に残るものを提供でいる仕事がしたいと思っています。「そういえば、こんなのもあった」ってジョイボール的な仕事でいいんです(笑)。子供の心を忘れない大人になってくれるきっかけになる、そんなものが生み出せたらと思います('02/05/01)


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