イラク丼の話

 2004年の世相を象徴する「今年の漢字」に「災」が決まり、日本漢字能力検定協会(京都市)が13日、京都市東山区の清水寺で発表したそうです。今年は本当に災害の多い年だったように感じます。天災、人災、なにかとニュースにでてきます。記憶に新しいところで言うと新潟の信越地震ですね。土曜日のまったりしている頃に突然、揺れました。テレビをつけると特別番組をやるほどの地震だったようです。その前に茨城あたりで地震があったので、「また地震か」程度にしか思いませんでしたが、震度7を記録する地震だとは思ってもいませんでした。まー、東京が震度7だったわけじゃないのであたりまえですが。まだ、阪神淡路のTV放送が記憶にありますので、今回の地震はニュースを見るかぎりでは、それほど大きいようにも感じませんでした。夕飯前にしては火事もそんなに多くなく、阪神淡路の映像のように数箇所から煙が立ち昇っているという感じじゃなかったですね。しかしながら、死者こそ阪神淡路より少ないもののその被害はすごかったようです。単に映像が公開されていなかっただけで、震度7を記録した川口村は全ての家が潰れているようでした。しかも、1度だけではなく、2度、3度と震度6付近の地震がおきるものだから、建物も山も追い討ち掛けられて崩れていきます。更にこれから冬になるにつれて冬支度の出来ない家は雪で潰れていく地震による間接影響が広かったいくことでしょう。追い討ちといえば被災者に追い討ちをかけるのが雨ですね。今年は台風が多かった。東京にいる分にはさほど凄くも感じなく、なんで毎年毎年、浸水して自転車こいでるんですかねー。車がひっくり返るなんてにゃにゃにゃにゃいよなー。とか思いますが、これも被災者の人にとってはたまりませんよね。1階の家電は全滅でしょう。マイホームを持つために地方へ引っ越したって人もいるんでしょうね。それが1日にしてゴミになってしまったら、やるせないですよね。それから火山ですね。もしかして、あの火山は地震が起きることの前兆だったんですかね。あまり被害は大きくないように見えましたが、農家のキャベツとかは灰まみれになってしまったようですね。火山と地震の因果関係はわかりませんが、台風と熊殺人の因果関係はわかります。今年は富山の民家に熊が出没するってニュースがたくさん流れました。熊は山のドングリを食べるそうです。しかし、木から落ちたドングリは食べないそうです。つまり、台風の強風でドングリが地面に落とされ、熊の食事がなくなってしまったわけです。熊だってお腹が空いたら食べ物を求めます。ましてや冬眠前で食事を集めなければいけないのです。そして、民家に下りてきてしまいました。そもそも、民家と熊の住む森の境界線も曖昧になっています。曖昧というより人間が勝手に森林伐採のために広げてしまっているわけです。そんな勝手な考えなのに熊が民家に来たといって殺してしまうわけですから、熊にとってはかなりの迷惑です。熊も被災者なわけです。殺された熊は食べるのでしょうか。ところでみなさん、野生の動物を食べることができますか?この前、SARSとハクビシンの因果関係をネットで調べていると、ちょっとすごいページを見つけました。ここです。心臓の悪い人は見ないほうがいいです。いわゆる自称狩人のページです。つまり、狩った動物を食べるのです。そこのページに「動物を殺すなんて残酷だと言って牛丼食べてるやつらが嫌いです。」「菜食主義者と言って野菜を食べる人が嫌いです。」という言葉があります。たしかにもっともな話です。牛丼だって誰かが牛を絞めてるわけです。その嫌な部分を避けて文句を言ってるわけですからね。野菜だって言葉をしゃべれないだけで生きてるわけです。言葉を喋れないから食べてしまおうって言うんじゃ、ただの言い訳ですね。実際、僕らはお金があってコンビニがあって、お金払えばなんでも買える世界に育ってるから動物も絞められなくなったわけです。もし、今回のような地震が日本列島全てに起きて流通経路が消滅したら、どうやって生きていくんですかね。野うさぎを食べることができますか?ニワトリを絞めることができますか?と、話がずれているようなので、戻しましょう。地震、雷、火事、おやじ。次はおやじの話ですね。おやじ、怖いですねー。え?おやじは怖くないって?そんなことはないですよ、震度7のおやじとか超大型のおやじとかサンダーおやじとかファイアーおやじとか、怖くないですか?ま、冗談はさておき、次は人災です。おやじが人災をさしているわけではありませんが、人災も相変わらず多いですね。誰が刺したとか、刺されたとか、子供が餓死したとか、子供を川に流したとか、毎日ニュースが絶えません。どうなってしまったんですかね、日本の道徳。子供も親もどうかしてませんか。教育がおかしくなっているのでしょうか。日本がこんなことになっているのですから、海外だって病んでます。みなさんはイラクに拉致殺害された香田証生くんをどう思いましたか?恐らくこの時期に行くなんて迷惑なやつだって思った人が多いのではないでしょうか。これで「なんだ自衛隊じゃないのか。」と、開放されれば笑い話にでもなったのかもしれませんが、死体として戻ってきたとなると、「迷惑なやつだ」とも言ってられません。民間人だろうが日本人だろうが関係なく殺される国なのです。不思議なのはインターネットで公開してるのに何故に足がつかないのかです。個人情報保護規定にしたがって殺人者をかまっているのでしょうか。本当に病んでしまってます。自衛隊がイラクに何をしたというのでしょうか。正直、イラクの復興支援する前に自分の国の復興支援が先だろ、このタイミング(新潟の地震が起きた)で撤退しても理由はたったと思います。テロには屈しないという信念をアピールすることに必死で撤退タイミングを逃している気もします。復興期限は延期できるなら、撤退を早くすることだってできると思います。しかしながら、自衛隊を撤退したところで香田証生くんの命が助かったとは限りません。「もっと命を大事にしろー」とダウンタウンの松ちゃんも、台風の中、旅行に出かけるおばちゃんたちに言ってましたが、やはり命を大切にしてなかった行動だと言えるかもしれません。もっとも、こんな無差別殺人が許される国が一番悪いと思いますが。この超大型の人災はいつまで続くのでしょうか。平和の名の基に海外旅行が自由にできる時代はいつくるのでしょうか。アメリカでは大統領が決まりました。マイケルムーアはどう思っているのでしょうか。第二の超大型のテロが起きて、華氏9・11の続編を作る日を待ちわびているのでしょうか。大統領が変わればテロが無くなるわけではありませんが、大統領が変わらなければ憎しみも変わらないでしょう。今回、大統領がブッシュに継続になりましたが、その途端、ファルージャの武装勢力を総攻撃。イラク戦争って終戦宣言してなかったっけと疑問に思いました。だとしたら、これは侵略戦争なのではないでしょうか。人には家族がいます。武装勢力にも家族がいて、その家族から憎しみが生まれ、戦争は繰り返されます。イラク武装勢力は「全土に戦闘拡大する」と声明をあげました。人間は家族愛を持っています。その家族愛を全ての人に向けることはできないのでしょうか。世界は刻一刻と変化しています。テロを正当化したアラファト議長は埋葬され、イラク戦争の広報担当のパウエル国務長官は辞任した。領土問題は全世界で発生している。自分の土地を守るという本能と自分の土地を広げたいという欲望。自分の中のアイデンティティーとナショナリズム。自分の中の西洋的考えと東洋的考え。なぜ、人は人を殺すことができるのかを考えると様々な疑問が生まれる。人間の歴史は自然の歴史に比べたらまだ短いものである。天災という危険は人類みな平等にもっている。天災は防ぎようのないものだが、人災は一人一人の気持ち至大だ。「他人に危害を及ぼすことは悪いこと」というこれだけの事を全ての人が守れないというのは悲しいことだ。台風や地震や火災もこの1行を理解してくれればよいのだが、天災は理解してくれない。人類はこの1行を理解する能力を持っている。だから平和な日は必ず作ることができる。そんな平和な日に向けて僕は旅立つ。中東へ旅立つ。TVやインターネットで小泉総理に呼びかける日は近い...('04/12/15)。


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