実験助手の話

 どういう訳か、実験助手をやらないかという話が来た。夜間大学へ行っていて、人物成績ともに優秀な人ということらしい。なんとなくOKしてづるづる4年間もやりつづけてしまった。始めは男子高校の理科の実験助手なんて最悪と思っていたが、やってみるとこれが、けっこう楽しい。半年がたち、なんと共学になって、スカート短いんでなお楽しい仕事の中心は「化学」です。「電気工学科」いってる僕は、何してるんだって感じだけど、薬品が自由でおもしろい(危険発言)。こんな薬品素人が触っていいのかなとか思いつつ、理性のある僕は何もしなかったけど。やばい人だったら、大喜びだよ本当。硫酸、硝酸、塩酸はもちろん、ドラマで有名なハンカチにつけるやつ(名前忘れた...あ、そうそう、クロロホルムだ)もあるんだもんな。んで、さっきの女子高生の話でもしましょう。最近、女子高生、女子高生っていうけど、大したことないんじゃないの。って思ってたけど、当時19歳の僕には、ちょっとドキドキでした。高校1年生の女の子はういういしくて可愛いんだけど、高3になって見事変身した人はたくさんいます。「先生、私って男に生まれたらぜったーい、もてたと思いません?(学生)」「え、あ、そうだね。(僕)」「私、ぜったい男に生まれて処女狩りしたかったんですよー。(学生)」って言われてもなー、おっちゃんあせちゃったよ。というわけで、K学園出身(イニシャルしてもばれるって)の女子大生の人で僕のこと知ってたら、メールちょうだーい、みたいな。そうそう、その当時、高校教師なるドラマがやってて、ちょうど理科室でだいぶダブッてみてたね。禁断の恋はなーんもなかった。他の理科教師の追っかけはいっぱいいたけど。先生ってやっぱもてるのかな。ちゅーか、先生でも顔よくなきゃダメでしょ。そんな分けで、自分が知らないことを教えるのはつらい。一回先生なしでやったけど、初っぱなから試験管わって、あたふたしたよ。大学院行ってから、教育補助で「Cのポインタ」教えるんだけど、さっぱり分かってないので困ってる。教えられる人は運が悪かったと思ってあきらめてね。ごめん、C使う研究室行くなよー。('96/7/1)


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