被災地の話

 3月11日から4ヶ月が過ぎましたが、まだまだ震災の爪は消えておりません。震度5クラスの余震がまだ起きておりますが、被災地を喜ばせる嬉しいニュースがありました。なでしこJAPANの優勝と平泉の世界遺産登録です。なでしこJAPANの優勝は被災地だけではなく、日本全体に活気を与えました。平泉は東北の長年の夢を叶えたと言っても過言ではありません。東北初の文化遺産の登録です。自然遺産としては白神山地があるので、初の世界遺産という訳ではありませんが、暫定リストに登録されたのが平成13年ですので、実に10年の祈願が実ったと言えます。私としては日本の世界遺産制覇を達成したのに、また2つ行くところが増えてしまい嬉しいような悲しいようなといった感じです。特に小笠原諸島の登録が日本の世界遺産制覇を恐ろしい壁を作っております。船で片道25時間の旅をしないといけないわけです。しかも、人数制限されているなか、世界遺産に登録されたら、それこそ行くことすら難しいことになるでしょう。便数を考えると6日は必要となり、ツアーで行っても18万円くらいかかるそうです。ヨーロッパ旅行に行けますわ。硫黄島に民間空港ができるまでは、日本の世界遺産制覇はできないかもしれませんね。話を平泉に戻します。震災の影響で原発停止となり、電力不足による輪番休日が私の会社にもやって来ました。7/16の土曜日に出社したあと、8日間のお休みです。1日目の休みに1泊2日の旅行に行こうと決めました。飛行機でのツアーは無理なので、電車で行こうと武蔵小杉のびゅうへ行きます。武蔵小杉のびゅうはお休みでした。川崎のびゅうへ行くと空いてます。インターネット予約は2日前までなので、窓口なら1日前でもできるのはないかという淡い期待を持って行きました。ツアーによってはできるということなので、パンフレットを見まくって探します。最終的に見つけたのがラクラク快適!列車で行く旅「北東北 青森・秋田・岩手」で平泉歴史探訪です。びゅうの窓口のおじさんはみどりの窓口からリストラされたのではないかと思われる接客の下手さ。タンタンと予約するのですが口が悪く、いかにもみどりの窓口とか自治体の窓口のおっさんのようです。まー、1日前に予約できたので文句は言えませんが。1人29300円です。高いですが普通運賃とホテル代を考えるととっても安いツアーではないかと思います。温泉旅館の朝食・夕食付きで、帰りの新幹線のお弁当付きで、旅館のお茶付きで、レストハウスの荷物預かりと無料ドリンク付きとツアーならではのいたれりつくせり。1日前で予約できるびゅうをちょっと見直しました。びゅうで予約した後は、ハリーポッターと死の秘宝PartIIを見ました。その前に紅虎餃子坊で冷やしタンタンメンを食べました。映画はというと、やっとハリーシリーズが終わったかーっといった感じ。ちょっと最後の方は惰性って感じですけど。今回は3Dに対応ということですが、あまり3Dの良さを活かしてない映像でした。吹き替え版だったので、子供がたくさんいて、前の席で見ていた子幼児は上映中おしゃべりしまくり、両親がアホですね。連れてくるな。両親も一緒になって話してますから、こういうマナーがない親がマナーの無い子供を生み出すんでしょうね。さてさて、平泉の様子は平泉日記でお送りしますが、率直な感想としては世界遺産っぽくないなーって感じです。「跡地」が多いんですよね。跡地って何で世界遺産になるんですかねー。残ってないのに世界遺産って変な感じです。毛越寺と中尊寺も綺麗な寺院ではありますが、世界遺産のレベルではないように感じます。まー、韓国の世界遺産よりぜんぜん良いですが、これで世界遺産なら鎌倉が世界遺産に登録される日も近いのではないかと感じてしまいますね。やっぱり、「被災地だから」登録されたのではないかという疑惑を感じてしまうのは、いたし方がないところでしょうか。でも、歴史をよく勉強すると平泉は文化的価値のある場所であることは間違いないと思います。その平泉が世界遺産になったことで東北が活気ついて、日本が元気になることは良いことですし、日本人は平泉を勉強して世界の人たちに平泉の価値を伝えていく義務があるのかもしれません。私が平泉に行った時は外国人はほとんどいませんでした。登録されたばかりとは言え、震災や原発の影響は確実にあると思います。登録されたばかりなので、日本人観光客で溢れていることを予想しましたが、中尊寺意外はほとんど人がいませんでした。これも地震の影響なのでしょう。皆さんも平泉に行って、東北を元気に、日本を元気にしていきましょう。2011年3月11日。まさに日本が揺れました。当時、私は会社の会議室で会議をしておりました。縦揺れが続き、ちょととやばい予感がします。そして、大きな横揺れがやってきました。面震構造の最新ビルで安心感はあるものの、すっげー揺れます。必要以上に揺れます。2回の大きな揺れ。余震が続き、その度にカレンダーが揺れます。事業場が停電になり、自家発電に切り替わりました。パソコンのバッテリーも限界がありますがインターネットで情報を集めます。携帯電話で嫁さんに電話をしますが、全く繋がりません。携帯電話のバッテリーにも限界があります。こういう時、新しい携帯に変えてないことを後悔します。会議のメンバーがワンセグを見ます。お台場が燃えてます。津波に車が飲み込まれています。映画を越える事実の恐ろしい映像が続きます。会議は当然続きません。仕事どころではなく、歩いて帰れる人は帰れという放送が流れます。幸い徒歩通勤なのでいつものように帰れます。家の付近は停電しておりますが、オートロックは空いておりました。停電の備えなど何もない家ですが、山で使っている懐中電灯を使います。携帯で連絡がつかず心配でしたが、嫁さんも歩いて帰ってきました。夕飯は武蔵小杉駅で食べることにしました。駅のまわりは停電していないので普通にお店がやっております。しっかし、古い家がいっぱいある小杉ですが、倒壊した家はありませんね。あんだけ揺れても丈夫なものですね。まー、直下型がきたらアウトなのでしょうね。中華一番で中華料理を食べて、家に帰ります。まだ停電は回復しておりません。嫁さんが友達からもった懐中電灯付きラジオでラジオを聞きます。たまたま、もらったそうですが、ナイスタイミングです。停電が回復して一日が終わりました。被災地の爪が徐々に明らかになっていきます。テレビではACのCMが毎日流れます。テレビでは毎日、震災のニュースです。何万人が死んで、何万人が行方不明。想像を絶する状況です。震災の翌日は引越し屋が見積もりに来ました。震災翌日でも仕事をしなければいけないってが、日本人の凄いところです。という私も土曜日、日曜日と仕事です。疲れました。そして、輪番停電という無計画停電が行われて日本が混乱します。地震だけではこれほど大きな被害にはならなかったのでしょう。「津波と原発」これが今回の震災の大きな爪あとを作りました。被災地の人はまだまだ爪あとに苦しんでおりますが、日々刻々と復旧へ向かっております。非常に多くの時間を要しますが、この経験を基に震災時より発展した安全で便利な暮らしが送れる街が生まれるのだと思います。亡くなられた方のご冥福を祈りつつ、感謝の気持ちに包まれる日がやってくるのだと思います。

7月18日(月):平泉
 朝食を食べてからマロンを預けにドッグサロンVITAへ。マロンも初のペットホテルお泊りとなります。家を出ようとするとマロンが嫌がります。勘付いているのでしょうか。サロンに入るのも嫌がります。いろいろと手続きがあるのかと思い10分前くらいに行ったのですが、ほぼ手続きなしで軽い感じで預かりました。ちょっと不安になります。バスで東横小杉へ行って、横須賀小杉駅まで歩いて、東京駅へ行きます。サロンの手続きがサクッと終わったので、新幹線まで時間がたっぷりあります。本屋で岩手のまっぷるを買います。平泉しかいかないのですが、平泉のことが詳しく書いてあるので買いました。でも、後で読むと世界遺産登録前のまっぷるなので、登録された世界遺産の詳細は書いてないので、イマイチでした。続いて駅弁を買います。東京駅に牛タンの利休が入っていて、そこで牛タン丼弁当が売っていたので1280円ととっても高いのですが、買いました。嫁さんは普通の駅弁屋でハンバーグ弁当を買いました。お菓子を買って新幹線やまびこで出発です。3時間の旅です。昔のように嫁さんとDSをやることも無く、睡眠と読書で一関駅に到着です。乗り継ぎ時間が短く慌てて、平泉行きの電車に乗ります。8分ほどで平泉駅に到着です。世界遺産登録で駅も改装中のようです。しっかし、夏ですね。岩手だというのにすっげー暑いです。歩いて観光をすることにします。しっかし、人がいないですね。世界遺産に登録されたというのに人が少なくてびっくりです。先ずは「観自在王院跡」です。ここは「跡」なので、何もありません。ゴルフのフェアウェーのような場所です。次に「毛越寺」です。拝観料300円です。おみくじを引きます。吉でした。お寺があるもののここも「跡」が多いのです。標識の杭がいっぱい建ってます。池が綺麗なので庭園としては良い場所です。再び「観自在王院跡」に戻って写真を撮ります。次に平泉駅に戻って定期観光バスで、中尊寺へ向かいます。140円です。平泉レストハウスで荷物を預けます。無料のドリンクを飲みます。暑かったので冷たいオレンジジュースがとっても美味い。さて、「中尊寺」の観光です。月見坂が綺麗です。本堂でTV撮影をしてます。本堂は世界遺産に登録されるくらいの綺麗なお寺なのかと思いきや、とっても普通のお寺でした。金色堂がメインなのだそうです。讃衡蔵とのセット価格で800円です。金色堂は金色でとっても歴史的価値のあるものです。これが世界遺産になったと言っても過言ではないのかもしれません。しかし、中に入れるわけでもなく、見るだけなのです。中尊寺観光の後は、本日の宿へ歩いて帰ります。帰る途中に「金鶏山」の登山口が宿から近いことが分かりました。宿に行く前に上ってしまうことに決定。山百合が綺麗に咲いております。標高100m程度ですが、なぜこれが文化遺産化というと、人工で作らせた山らしいのです。本当かどうかは分かりませんが、1日で作らせたという説があるそうです。山頂はあっという間に着きました。下山して宿へ行きます。ホテル武蔵坊です。和室で休んでから、温泉につかって夕飯を食べます。狭い温泉ですが、たっぷり歩いたので疲れが取れます。前沢牛のすき焼きがついた豪華な会席料理です。とっても美味しいです。瓶ビールも無料で1本付いてます。ちょっとホロ良いで夕方の観光をします。「無量光院跡」で夕日を見る予定でしたが、日は沈みました。夕焼けは綺麗でした。次に世界遺産ではありませんが、文化遺産の「柳之御所遺跡」へ。公園になっており、時間制限で入れず。夕焼けは非常に綺麗でした。そんなわけで観光は終了。あたりはすっかり真っ暗です。宿に戻って消灯です。

7月19日(火):平泉
 朝風呂に入ります。男女入れ替えで、昨日とは違い竹林が綺麗に見える広い温泉でした。朝食は和洋バイキングです。あまりテンションの上がる料理が無かったのが残念でした。昨日、世界遺産登録地は制覇してしまったので、本日はゆっくり宿で休みます。9時頃にチェックアウトして、達谷窟へ行くバスに乗る予定でしたが、10時29分初ってことで、1時間以上もあるので、歩くことにしました。5.3kmの道のりです。1時間近くかけて歩きます。鬘石、姫待の滝と通常はサイクリングコースの道を歩いて行きます。そして、「達谷窟」に着きました。拝観料は300円です。ここは世界遺産ではないのですが、ここが一番世界遺産っぽいです。岩に作られた寺院でスリランカを思いだします。その後はバスで厳美渓へ行きます。240円です。もちろん、世界遺産ではありませんが、岩手の観光地のひとつです。ここで有名なのが空飛ぶ団子です。ロープにつられた籠に400円を入れ、板をたたくと籠が団子屋に回収され、団子とお茶が返ってきます。美味しい団子です。バスで一関の駅に戻るのですが、嫁さんがトイレに行きたいと言うので、バスを逃します。30分後のバスに乗ります。一関まで30分かかります。昼食をとる時間がなくなったので、お土産を買います。ツアーでついている駅弁を食べます。今泉うに弁当にしました。小さいです。ホームの休憩場でたいらげて、盛岡冷麺の缶詰を食べます。不味いです。汁を捨てる場所がないので、飲み干します。不味いです。そして、やまびこで帰ります。横須賀線の乗り継ぎがスムーズでした。東京は雨です。バスで家に帰ります。その後、嫁さんがマロンを迎えに行きます。店員の話ではおとなしくいい子にしていたのことでした。そして、マロンは家でいつものように暴れるのでした(笑)。夕飯はすき屋の牛ひつまぶし定食です。まだまだ5日も休みがあります。どないしよ。

7月22日(金):富岡製糸場
 どないしよと言っているうちに、平日が2日終わっておりました。残す平日は1日です。平泉から帰った次の日、会社の同期を家に招待して、昼間からピザとビールです。日本の世界遺産について話したところ、富岡製糸場は近場にあるとのこと。富という漢字から勝手に富山県にあるものと思い込んでおりました。群馬県なんですね。翌日は溝口で買い物をしてマロンの散歩へ行って1日終了。これではいけないと思い、ぶらり一人旅を決断。朝、起きて面倒臭くなってきて、もう少し寝てしまおうかと思いましたが、とりあえず飯を食べます。てか時間がありません。飯をかっこみ、高崎行きの湘南新宿ラインへ乗ります。通勤ラッシュです。普通席で行こうと思っておりましたが、グリーン車に変更。新宿から先はグリーン車である意味ありませんが、リクライニングして高崎へ。長い道のりです。上信線はJRかと思ったら恐ろしい鈍行ローカル列車です。発車まで時間がたっぷりです。上州富岡駅まで770円という高さに驚きます。いきなり単線、無人駅。2両編成の2両目は全く扉が開きません。上州富岡駅は扉が開きました。昼食をとる場所がないのではと危惧しておりましたが、川崎屋という大衆食堂を発見。カツ丼を頼みます。高崎でカツ丼と言えば玉子で閉じてないカツ丼です。ソースがかかっているわけではなく、カツオ出汁なので味はカツ丼です。肉が柔らかくてとっても美味しいです。ガイドは1時からと分かっておりましたが、とりあえず1時前ですが富岡製糸場へ行きます。「世界遺産の登録へ」というのぼりが沢山あります。ビデオが流れているってことでガイドはいらないと判断。見学する場所はあまりないので、あっという間に終了。帰りに信州屋の和風絹シュウマイを買って帰ります。宮川大輔が紹介しております。1時前の電車で戻ります。現地時間は30分も無い感じ。高崎の乗り換え4分なのでダッシュで帰ります。高崎線で籠原へ行って、籠原から湘南ラインで帰ります。小杉からバスに乗って帰ろうと思ったのですが、なぜか行列なのでやめました。歩いて帰るとマロンがいつものように外に出せと暴れております。マロンと二ヶ用領水を散歩して、夕飯に絹シュウマイを食べて終了です。

以上('11/8/1)。


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