プレゼンの話

 昔からプレゼンが苦手です。そもそもあがり症で、人前に立つのも苦手な私ですが、ここに来て、役員にプレゼンをしなきゃいけないという研修にぶち込まれたしだいです。月に2回の研修を半年やって、役員に中間発表と本発表をするという私にとっては地獄の研修です。人前で話すどころか普段の会話の日本語もたどたどしい私ですので、この研修にアサインされた時は、勘弁してくれって感じでした。しかも、今年から始まった研修で、お試し感満載の最初で最後に研修になるんじゃないかと疑われる研修です。なんせ、工数がすごいかかります。毎回、毎回、プレゼンの発表をするし、その内容が重いので、上司との密な打ち合わせが必須だし、おまけに、論理思考とかプレゼンテーションの研修を別途、受けなければならないという地獄っぷりです。そんな中間発表が6月上旬に行われました。しかも、プレゼンテーション研修より前に行われるのです。研修の成果を出せることもなく、中間発表が行われるわけです。運が良いのか悪いのか、その日はお客様への月次報告会の日とぶつかっており、私の順番はみごとにぶつかってます。そんなわけで、順番をずらして、おおとり。こういう研修のプレゼンって、順番運が左右されますよね。中間発表は最初で雰囲気つかまれる前にさらっとやってしまう方が良いか、終わりの頃に疲れたときに流すのがいいかって感じです。なんせ、研修生が12人もいるのですから、役員も疲れるでしょう。しかし、おおとりともなると、これが最後ってことで、疲れた目も覚めてしまう恐れがあります。まー、順番はさておき、企業ですので、研修よりお客様優先です。客先でトラぶって帰れなくならないかなーって気持ちがよぎりますが、スムーズに報告が終わります。そして、10人目くらいがプレゼンしている役員室に入ると、雰囲気めっちゃ悪い。研修生が役員のつっこみをうけまくっている模様。この雰囲気でプレゼンするのめっちゃ辛いんですけど。どこに役員の地雷があるのか、一人目から見ていないので分かりません。研修生とのヒソヒソ話情報によると、一人目からつっこみまくられていた様子です。まー、みんなつっこまれているなら、しかたないでしょと覚悟を決めて、自分のプレゼンの番となるのでした。私のプレゼンは前日に部長にダメだし受けて、慌てて修正した内容ですので、時間を計った練習すらできていないので、不安はさらに募ります。時間は8分、質問は10分。8分なんて、あっちゅー間の時間なのですが、役員他、上層部の方々が研修生より多いのです。おまけに研修生も全員見てますから、緊張しないはずがありません。まー、中間発表ですから、いっぱい指摘受けた方がいいっしょって気分で、発表したらいつもより調子良く発表できました。私の前の発表の人を役員が最後だと思ったようで、総評のごとく全体のつっこみをした後だったのですが、奇跡的にそのつっこみ内容を彷彿するページがあったので、会場から「お、もう指摘を修正したのか」という声と笑いが起きて、良い雰囲気になったのが救いでした。質問は多々でましたが、プレゼン内容もそれほど悪くなかったのか、終始和やかな分陰気で終わりました。みんな、この後の飲み会に早く行きたかっただけかもしれませんが。そんなわけで、この後に役員との立食飲み会もあり、終わったあとに研修生で二次会もありで、なんとも疲れた一日でした。中間発表でうまく行ってしまうと、本発表が恐ろしいです。例えるならM1グランプリで1本目は面白かっただんけどねーって感じのお笑い芸人状態です。つまり、THE漫才のアルコアンドピースなのです。同じネタをやったら絶対、勝てないのです。この場合、中間発表のものと比較されるわけですから、つっこみうけまくって大幅に改善されて役員のつっこみを反映したプレゼンをした人の勝ちでしょう。役員からあまりつっこみ受けなかった私は、恐らくこのまま同じ発表をしたら地獄を見ることでしょう。つまり、今回のプレゼンを無かったことにするくらいの発表で次は挑まなければいけないのです。だったら、中間発表でもっとしょぼいのだして、今回のレベルの発表してたらクリアしたんじゃないかって気が今更ながらしてきます。なんとも出し尽くした感があり、次回8月の本発表が恐ろしい毎日です。隔週の研修が続くのですが、改善点が見出せず、イマイチ何を発表すれば良いのか、悩んでおります。その中間発表の翌々日に、プレゼンテーションの研修がありました。今更ながらプレゼンテーションのやり方と資料の作り方の研修を受けるのです。若い人が対象の研修と言った感じです。もっと早くに受けておけば良かったというテクニックもありますが、全体的には今更感が満載でした。最初に「みなさんに提案したいこと」というのを資料なしで、3分間プレゼンテーションをやらされます。地獄でした。やはり、資料がないプレゼンは緊張しまくります。ただのスピーチじゃないかと思いつつ、スピーチが苦手な自分を再認識。「英語の勉強」というプレゼンをしたのですが、役員プレゼン以上に緊張して、1分半くらいで話すネタがなくなり、講師の目も気になり、アバアバして終わりました。恥ずかしい。2日にわたる研修ですが、2日目は資料を作ってほぼ同じ内容でプレゼンをします。4分間のプレゼンです。やっぱり、資料があると安心して話せますが、緊張は相変わらずで研修で習ったことを活かそうと思ったのですが、頭から消えました。研修前に「緊張しないプレゼン」とか「資料の文字に頼らないプレゼン」とか「早口にならないプレゼン」とか自分の目標をかかげたのですが、結局、このプレゼンの結論は「練習すること」なのでした。そんなの知ってるわって感じに終わりましたとさ...。そもそも、なんでこんなに人前で緊張するのかという小学校の教育が良くなかったのではないかと分析します。なんせ第三次ベビーブーム世帯ですから、一クラス50人くらいいます。だから、あまり発言する機会がなかったというのが原因ではないかと思います。何もしゃべらなくても授業が成り立つわけです。それで、たまに当てられると、間違えて恥をかく。次の発言機会がないので、それをリベンジする機会がないままに終わる。という悪循環ではないかと思います。今は少子化でクラスの人数も減っているので、発言の機会も増えるし、そもそも発言をする欧米的な教育に変わってきたいるでしょう。それから、小学校のトラウマがあります。小学校の時は放送部に入っており、校内放送をしていたのですが、ある日、間違えた放送をしてしまい、「あ、間違えた」という声の放送が校内に流れてしまったわけです。後から考えるとすごく恥ずかしくなり、それ以来、友人の結婚式のビデオメッセージとかも緊張するようになってしまったわけです。小学校からいきない友人の結婚式は飛びすぎましたね。まー、その校内放送以来、消極的な正確になってしまった私なのですが、プレゼンが嫌いになったのはこの緊張のせいもあります。大学院の時の学会の発表でも頭が真っ白になって、大失敗をかましました。これも私のトラウマです。まー、病気の一歩手前って感じで、実際、SADじゃないかと悩み、病院に行こうと思ったこともあります。社会人は営業から始まったので、何かと人前で話す機会が増えたので、SADまでは行ってませんが、未だに人前での発表は、このトラウマを引きずっている感じがします。最近は外国人講師との英語の研修も隔週に入っており、ここでも3分スピーチが行われます。日本語のスピーチもまともにできないのに、英語でスピーチなんてできるわけないっしょ。毎回、ノートに書いた英語を見ながら発表していますが、講師は「ノート見るな」と言います。もちろん、英語での指摘です。こんな私がアップルのジョブズのようなプレゼンが出来るようになる日が来るのでしょうか。来るわけないか...。('14/7/1)。


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