東京五輪の話

 夏休みになりました。今年もオリンピックイヤーってことで、私の勤務している会社もオフィシャルサポーターってことで、お盆期間をはずして一週間前倒しの夏休みとなっております。皆様ご存じの通り、東京オリンピック2020です。昨年の開催予定が、コロナ禍により、延期されました。1年経って、去年の状況から良くなったのかといいますと、デルタ株の登場により悪くなったと言えるのではないでしょうか。1年経っても緊急事態宣言中の東京です。更に8月2日から私の住んでいる大阪でも4度目の緊急事態宣言となる予定です。1年延期して「コロナに打ち勝って無観客ではなく、通常のオリンピックを開催する」って話だったと思いますが、いつのまにか、そんな話は消えて、「無観客で何が何でも開催する」という名目がよーわからんまま開催されており、国民は「?」で頭がいっぱいになっての開催だと思います。東日本大震災復興とかいう話もどっかに消えてしまいました。無観客で復興していることのアピールなんてできないでしょう。1964年の東京オリンピックの最終聖火ランナーは戦後復興をテーマにして、広島に空爆が落とされた日に生まれた無名のアスリートだっとという記事を読みまました。今回のオリンピックは有名のアスリート。大坂なおみ選手です。二重国籍の日本人ですが、最終ランナーとしてなんかすっきりしない気持ちが国民に生まれているのは間違いないでしょう。誰だったらよいという正解はないとは思います。大坂なおみがダメだって話ではありません。彼女は日本にほとんど住んでなくてアメリカ育ちですが、日本人であることを誇りに思っているから、最終ランナーを引き受けたのでしょう。長嶋茂雄を最終ランナーにすべきだったっていう人たちもいますが、日本のおじさん世代は納得でしょうけど、オリンピックに出たことがあるわけでもないし、ちょっと違うと思う人たちもいるでしょう。私が思ったのは1964年の東京オリンピックで金メダルを取ったアスリートが良かったんじゃないかって思って、ちょっとWIKIを調べてみました。柔道重量級の猪熊功選手なんて抜擢じゃんって思ったら、亡くなってました。それで、私がいいなって思ったのが、柔道軽量級の中谷雄英選手です。1964年の東京五輪で最初に金メダルを取った人だそうです。しかも、最終聖火ランナーと同じ広島県出身の選手です。って、それはあまり関係ないか。もう1つ思ったのは東日本大震災を忘れさせないために、2011年3月11日に生まれたアスリートを最終聖火ランナーにすという話です。10歳じゃ寝てる時間だな。そうそう、今回の開会式はダラダラと長くて、最終聖火ランナー見られなかったって子供たちはたくさんいるでしょうね。各国の入場行進前に聖火を着けちゃいかねいのかねって思いますね。あいうえお順での入場でしたが、いつまで「い」続くねんって思った人はたくさんいるのではないでしょうか。だらだらスマフォで写真とりながら入場している選手見るのになんか、意味あるのかなーって感じは正直しました。まー、入場行進のゲームミュージックはドラクエ世代のおっさんには心に響きましたが。息子も開会式をTVで一緒に見てましたが、途中で断念しておりました。ドローンのところとか見せたかったです。ビデオ録ったので録画で見ましたが。ただ、あれがインテルのテクノロジーですってのは、ちょっと残念ですよね。ソフトウェアは日本が作ってますといかあればよいですが、インテルまるなげってネットの記事には出てました。個人的には、はやぶさ3とばして盛り上げてほしかったけど、無理ですね。弊社のテクノロジーが使われてます的なアピールを見たかった。弊社のテクノロジーは、無観客となり、悪いニュースで盛り上がておりましたが。それはさておき、実際、1年前に開催されていたらどうなっていたんですかね。もっと楽しい開催式が見られたのかもしれませんね。どうせ無観客でやるなら去年やっとけばよかったのではって、結果論で言っちゃいますけど、あそこまで酷評受けるような開会式にはならなかったかもしれませんね。今回のオリンピックで分かったことは、芸人はオリンピックの開催委員にはなれないってことですね。芸人なんて、普通の人と発想が違うからなれるのだと思いますが、過去の話を掘り起こされて、今の感覚で評価されて、「これNG」って言われたら全員辞任でしょうね。芸人じゃないけど、酷いいじめやってた人は完全NGなのは当然ですが、過去のネタでこんなんやってましたって、ひっぱりだされたらみんなNGになる気はしました。証拠があったらNGで証拠なければセーフという謎ルールになってしまいますので、芸人のネタは流石に除外してあげたいとは思いました。私がこれを思ったのはホロコースト問題ではなくて、アイヌ問題の記事です。オリンピックじゃなくて、スッキリで「あ、犬」が問題となったって話のネット記事を読んでです。これじゃ、言論の自由なんてないなって思いました。ってなことを平然と書けるのは自由があるからですが...。話がそれまくりましたが、国立競技場内の聖火ランナーとしては、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の児童6人がおり、そこから大坂直美選手に聖火が引き継がれました。もし、去年開催していたら、誰が最終ランナーになっていたのでしょうか。この子供たちでしょうか。それはそれでありかなって感じはしますね。最近、アマゾンプライムビデオでFukushima50という映画を観ました。映画公開時に映画館と同じくらいの値段でレンタルしてましたが、プライムで観られるようになりましたので、観たのですが、現場は壮絶だったというのを改めて感じます。福島の風評被害は未だに続いていると思いますが、他県では何事もなかったかのように過ごせているのは1つの奇跡だったということでしょう。今回のオリンピックでもチェルノブイリが変に話題になってますが、実際、チェルノブイリのような状態になったら、東京も被災地となり避難民となっておりました。そんなことになっていたら、当然、東京オリンピックなんて開催できませんし、世界への安全安心のアピールの意味合いが東京オリンピックにはあったと思います。福島の出来事を忘れてはいけないという意味もあるかもしれません。そんな思いを打ち消すようにやってきたコロナ禍です。今回、医師や看護師が聖火ランナーとして国立競技場に立ったのは、コロナ禍での開催をアピールしたわけですが、これにより東日本震災の復興テーマは更に薄まったことでしょう。おじさんたちが、長嶋茂雄さん、王貞治さん、松井秀喜さんに目が行って盛り上がっている中、「誰?」って感じで引き継がれた、医師と看護師でした。その後はパラリンピック選手に引き継がれて、また「誰?」って感じの子供たちが出てきてようやく、東日本震災の復興テーマが始まりました。これが最終ランナーということであれば、東日本震災復興がテーマなんだなって改めて感じますが、通過点でした。コロナ禍も震災復興も通過点。最終聖火ランナーは大阪なおみ選手に聖火は引き継がれました。子供たちが震災復興の意味を込めて、光をともすようにオリンピック選手に聖火を託すということですので、決して通過点が悪いという話ではないです。しかし、大坂なおみ選手に「東日本復興のために、日本のためにコロナ禍の中で闘って頑張っているアスリートの代表」というイメージがどうしもてつきません。私個人の意見なので偏見かもしれませんが、多くの日本人と違う肌が黒いとかハーフだとか、そういう選手を入れることで、なんとなく多様性でグローバルで人種差別してませんよ的なアピールをしているように思えてしまいます。日本は鎖国モード満載の島国ですので、昔から外国人に慣れてなくて、外国人を見ると「外人だ」って思ってしまうのは否めないでしょう。私も外国人アレルギーあります。英語で問いかけられたらどうしようという焦りです。本当の多様性は、そんなこと感じなくなって、ハーフだから採用しようとか、肌が白い人ばかかりだから、肌が黒い人を一人追加しようなんて発想がないことではないかと思います。正直、今の日本ではまだまだ難しいと思います。いつかそうなる日をめざしていきましょうってレベルだと思います。だって、「ウルフ・アローンが金メダルとりりました」って言われても、知らない人は日本の話だって思いませんよね。固定概念が無くなる日がいつか来るのかもしれませんが、私が生きている間に固定概念(日本人は日本人の名前だとか)が無くなる気はしません。いつかウルフ・アローンが日本人でも違和感を感じない時代が来るんでしょうね。ちなみに漢字名は一匹が苗字で狼が名前かって思った人もいるでしょうが、AloneではなくAaronだそうです。なんか東京五輪の話というより多様性の話になってきてしまったので、話を戻します。兎に角、コロナ禍で連日感染者が増えてますが、東京オリンピックは開催されたわけですから、オリンピック反対派も含めて、アスリートを応援してよいと思います。選手はこの日のために頑張ってきました。本当は1年前ののために頑張ってきたものをコロナ禍で練習もやりずらい中、更に1年間頑張ってきたのですから、日本の日の丸を背負って頑張っているアスリートに日本人が応援して何が悪いって話です。5年前のオリンピックで安部マリオが出た時はワクワクしました。USJのマリオもなんとか始まったので、大阪にいるうちに行きたいと思います。東京オリンピックが開催されると決まった時は、チケット当たったら実家に帰って息子にみせようと思いましたが、無観客となり東京にいる人も大阪にいる人も、見るのはブラウン管、もとい液晶テレビの向こうの選手たちです。現時点で金メダル17個、銀メダル5個、銅メダル8個とメダルラッシュ。一時期は日本がメダルランキング1位でしたが、現時点では中国に次ぐ2位です。これで終わらず、メダルは増えていくでしょう。無観客ではありますが、時差ボケがおきることもなく、ホームである強みを活かして、メダルラッシュを続けて、日本を元気にしていただきたいです。コロナ禍の中の開催にあたっては、いろいろな人の苦労が裏ではあると思います。やるのかやらないのか直前までモヤモヤしていたオリンピックです。多分、私には一生に一度の東京オリンピックでしょうね。今回のことを教訓に次に誘致したいと思う都道府県が現れる気がしません。オリンピックのために作った観客席を含める施設など、オリンピックのために生まれたものをオリンピックが終わってから活かせるのかという課題も残っています。オリンピックによる経済効果も無観客になり、まったく恩恵受けない企業もたくさんいることでしょう。オリンピックが終わって、感染者数が爆発して、経済も破綻して「何のための開催だったのか」ってネット記事がわんさか出てくる予感もします。でも、コロナ禍が終息して、人々の心に余裕が再び生まれて、オリンピックを誘致したいと思える日が来ることを切に願います。「旅行するとまわりから白い目で見られる世の中になってしまいました」って1年前のエッセイで書いてますが、それも1年前から変わってません。私の夏休みは始まったばかりですが、8月2日からの緊急事態宣言により、悲しい夏休みになりそうです。しかし、8月8日の閉会式を子供たちと笑顔で観られればと思います。

以上('21/8/1)。


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